たかがバゲット・・・されどバゲット
M・Mさん
イギリス
私の研修は、朝一番にバゲットをオーブンで焼くことから始まります。まるで“私の研修先はパン屋さんだっけ!?”と思うほど、キッチンの中はパンの香ばしいにおいに包まれます。私はこの時間が大好きです。さて、次はフィリング(バゲットに挟む物)です。常に4〜5種類あるフィリングを、前日の残りのバゲットを見ながら良く売れたフィリングを優先に詰めていきます。日本にいる時はサンドウィッチ(バゲット)にはあまり興味がなく、自分でわざわざ作るものではなかったし、店頭に並んでいても、自分の好きなフィリングだけを選んでいたので、それがどういう風にデコレートされているか?とか、食べやすさはどうか?とか考えたことがありませんでした。でも、今は、私が作ったバケットをお金を出して食べてもらっているのです。ただツナ&コーンを詰めるのではなく、上に乗せる野菜はトマトがいいか、きゅうりがいいか?etcどのようにフィリングしたら、おいしそうに見え、かつ食べやすいか?毎日頭をひねっています。特にここは、サンドウィッチ発祥の地、イギリス。人々の目は肥えているし、町にはサンドウィッチバーが溢れています。競争相手も山ほどいます。最近は町に出る度に、他の店のサンドウィッチをチェックするようになってきました。でも先日、シェフに“フィリングがとても良く出来ているよ”褒めていただいたので、とてもうれしかったです。また明日も、一人でもたくさんの人に私のバゲットを食べてもらえるように、美味しいバゲットを作りたいです。