自宅療養者に安心を与える訪問“看護”
白井奈美子さん
オーストラリア
私のいるホスピスでは、入院患者だけでなく自宅で療養生活を送っている人達へもサービスを提供しています。病院で療養生活を送ることも可能ですが、介護者のいる人は自宅療養を選ぶケースが多いです。私は看護婦と共に家を訪問しましたが、彼女たちの仕事はいわゆる“看護”ではなく、各人の病状を把握して、今の治療(主に投薬による痛みのコントロール)がうまくいっているか、精神状態はどうか、家族は大丈夫か(身体、精神)などを判断して必要であれば医師に連絡したり、入院の手続きをしたり、ボランティアを確保したりしています。2人のスタッフで100人近い人をケアしています。とはいっても毎日訪問するわけではなく各人の状態により、月1回だったり週1回だったり、電話で連絡をとったり様々です。各訪問は、2時間前後で決して長いものではありませんが、私たちの訪問は自宅での療養者に安心を与えているなあと実感しました。